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建材廃材の回収方法は?建設廃材理の種類や適正な回収・処分方法を解説

2024年03月26日

建設現場では「建設廃材」が必ず発生します。

「建設廃材」とは、建設工事の際に発生する廃棄物のことで、さまざまな種類のものがあることはご存知でしょうか。

この建築廃材は一般ゴミで捨てることも、かってに自分で処分することもできません。

不適正な処理や投棄を行うと処罰されます。

建設廃材にはどのようなものがあり、どのように回収・処分をすればいいのでしょうか。

この記事では、建築廃材の種類や正しい回収・処分方法を説明します。

ぜひご参考にしてください。

建材廃材の回収方法は?建設廃材理の種類や適正な回収・処分方法を解説

工事現場で発生する「建設廃材」とは?

「建設廃棄物」とは、建設工事の際に発生する全ての物品のうち、廃棄物処理法第2条1項に該当するもので一般廃棄物と産業廃棄物の両方を含みます。

建設廃棄物には具体的に以下のものがあり、いずれも法律で処理方法が厳密に定められています。

・がれき類

・建設発生土(工事現場外に排出)

・廃プラスチック・コンクリートなどの塊

・アスファルト

・建築発生木材

・建設汚泥

・紙・金属・ガラス・コンクリート・陶磁器などのくず

・引火性廃油

・建設混合廃棄物(上記のものが混ざったもの)

建設廃材の分類

以下の4つに大きく分けられます。

1.一般廃棄物

産業廃棄物以外の廃棄物です。

【例】

・河川堤防や道路の表面等の除草作業で発生する刈草

・道路の植樹帯等の管理で発生する剪定枝葉

2.産業廃棄物

廃棄物処理法で定義された20種類の廃棄物です。

さらに以下の3つに分類されます。

2-1.安定型産業廃棄物

有機物質・有機物などの付着がなく雨水などにさらされても変化を起こさないもので、安定型最終処分場に埋立てて処分ができます。

以下の5品目があります。

① がれき:コンクリート・アスファルト・レンガなどの破片

② ゴムくず:天然ゴムのくず

③ 金属くず(鉛を除く):鉄骨鉄筋・金属加工・足場パイプ・保安塀などのくず

⓸ 廃プラスチック類:タイヤ・シート類・塩化ビニル管・発泡スチロールなどの廃棄物

⓹ ガラスくず:コンクリート・陶磁器・ガラス・耐火レンガなどのくず

2-2.管理型産業廃棄物

性状が変化する産業廃棄物のことで、例えば以下のようなものです。

・金属くず(鉛管、鉛版、廃プリント基板、鉛蓄電池の電極)

・木くず(足場材、内装・建具工事等の残材など)

・繊維くず(包装材、ダンボール、壁紙くずなど)

・廃油(防水アスファルト、アスファルト乳剤など)

・ガラス・コンクリート・陶磁器などのくず

・廃石膏ボード

・打杭工法・防水シールド工法などで生じる汚泥

2-3.特別管理産業廃棄物

爆発性・毒性・感染製・人の健康または生活環境に係る被害を生ずる恐れのあるもので、厳しい処理基準が定められています。

・廃油:揮発性油類、灯油類、軽油類

・廃PCB汚染物:トランス、コンデンサ、蛍光灯安定期

・廃石綿:飛散性アスベストなどの廃棄物

不適正処理と不法投棄

処理業者に依頼せず、勝手に投棄することを「不法投棄」と言います。

不法投棄の件数は平成25年度以来横ばい状態です。

しかし、平成30年度は、前年度よりも12.1‬万トン不法投棄の量が増えており5.7万トン(建設廃棄物全体の80パーセント)となっています。

さらに処理業者に依頼せずに勝手に処理をする「不適正処理」件数も、平成28年度からほぼ横ばい状態です。

不適正処理・不法投棄の罰則

廃棄物処理は環境問題の点から近年は厳しく見られています。

不適正処理や不法投棄を行うと、「廃棄物処理法違反」となり処罰の対象となりますので注意が必要です。

【ケース1】

不法投棄(未遂の場合も)を行った場合:

 ⇒【罰則】5年以下の懲役若しくは1,000万円の罰金またはこの併科

(法人の場合は3億円以下の罰金)

【ケース2】

契約書の作成義務違反・許可証の添付漏れ・委託基準違反:

 ⇒【罰則】3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金またはこの併科

【ケース3】

マニフェストの不交付・法定記載事項の記入漏れ・虚偽記載:

 ⇒【罰則】1年以下の懲役または100万円以下の罰金

その他、無許可業者に委託した場合や、虚偽管理表委託の場合も罰則が適用されます。

マニフェストとは?

建設廃棄物の処理を業者に委託する場合、マニフェストと呼ばれる「建設系廃棄物管理表」が必要です。

「マニフェスト」には、紙タイプと電子タイプがあり、廃棄物の種類や数量、形状、荷姿、委託先の処分業者名、最終処分の予定場所などを記載します。

「マニフェスト」の目的は、産業廃棄物の流れを把握することにあり、マニフェストを作成しないと処罰の対象となります。

廃棄物がリサイクルを含んで、適正に最終処分されるまでの一連の工程を確認するためにもマニフェストが必要です。

建設廃棄物処理の流れ

建設廃棄物の正しい処理の流れは以下のとおりです。

1.委託業者と契約

適切な処理業者と、建設廃棄物処理を委託するための書面による契約を行います。

無許可の業者に委託すると責任を問われますので注意しましょう。

2.マニフェストに記入

建設廃棄物を委託業者に引き渡す際、マニフェストを記入し双方で内容を確認します。

3.委託業者による処分・リサイクル

委託業者は、法律・マニュアルに従って適切な処分を行います。

4.処分完了の通知

処分が完了したらマニフェストを受け取って、処分内容を確認します。

マニフェストは交付後5年間保管しなければなりません。

まとめ

ここまで、建築廃材の種類や、正しい回収・処分方法について解説してきました。

建設廃材は法律によって廃棄物の種類に応じた適切な処分・回収方法が定められています。

不正な回収・処分をしたら罰せられますので、十分に注意しなければなりません。

建設工事などで建築廃材を取り扱う場合は、法令に定められた基準を十分に確認し、適切に回収・処分を行うようにしましょう。

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